• HOME
  • コーヒーと品種
  • コーヒーの品種『パカマラ種(Pacamara)』について詳しく紹介|品種の特徴、味わい、そして魅力を解説

コーヒーの品種『パカマラ種(Pacamara)』について詳しく紹介|品種の特徴、味わい、そして魅力を解説

コーヒーの世界には多くの品種がありますが、その中でも特に注目を集めるのが「パカマラ種」です。

本記事では、エルサルバドルで開発された人工交配種『パカマラ種』の歴史、特徴、栽培環境、味わい、おすすめの焙煎方法まで詳しく解説します。

パカマラ種(Pacamara)

El Salvador Flag, A Day Without Immigrants March & Rally / number7cloud

パカマラ種は、「パーカス(Pacas)」と「マラゴジッペ(Maragogipe)」という2つの品種を掛け合わせて誕生したアラビカコーヒーの一種で、名前は、それぞれの品種名から取られています。

この品種は1958年にエルサルバドル国立コーヒー研究所で開発され、1980年代以降に広く知られるようになりました。

交配元の品種の特徴

  • パーカス:ブルボン種の突然変異で、小型で収穫量が多く、病害虫に強い。
  • マラゴジッペ:ティピカ種の突然変異で、大粒な豆と濃厚な風味が特徴。ただし、収穫量が少なく病害虫に弱い。

 この2つの長所を組み合わせることで、高品質かつ効率的な生産が可能な品種として誕生したのがパカマラ種です。

パカマラ種の特徴

#pacamara #coffee #specialtycoffee #barista / pacamara

1. 豆のサイズ

パカマラ種は、非常に大きな豆が特徴です。これは「エレファント・ビーン」とも呼ばれるマラゴジッペから受け継いだ特性です。

そのため、大きな見た目という特徴から、他の品種と一目で区別できます。

2. 味わいと香り

産地や精製方法によっても味わいが変化しますが、全体的には華やかでエレガントな印象を与えるコーヒーです。

パカマラ種の味わいの特徴

  • フルーティーで複雑な風味
  • 軽やかな酸味と甘味
  • ナッツやチョコレート、スパイスを思わせる香り
  • クリーミーな質感とバランスの取れたコク

3. 栽培環境

パカマラは高地で栽培されることが多く、火山性土壌や寒暖差のある環境が適しています。

主な生産国はエルサルバドルを中心に、中米(グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア)などがあり、標高1,200m以上で栽培されることが一般的です。

4. 栽培上の課題

病害虫(特にコーヒー葉さび病)への耐性が低く、生産者にとっては管理が難しい品種でもあります。

そのため、大量生産には向いておらず、希少価値の高いスペシャルティコーヒーとして扱われることが多い品種です。

焙煎と抽出方法

Superb Pacamara pourover coffee at Proud Mary, Melbourne / bexwalton

パカマラ種は中煎り(ハイロースト)や中深煎り(シティロースト)が最適とされていて、酸味と甘味、そして滑らかな口当たりが引き立ちます。

一方で浅煎りでは酸味が強調されすぎるため注意が必要です。

おすすめ抽出方法1:ハンドドリップ(ペーパードリップ)

Drip coffee while camping in Biei (Hokkaido, Japan) / 14degrees

特徴

パカマラの繊細な風味をしっかり引き出せるため、最もおすすめの方法です。フルーティーな酸味や甘みのバランスを楽しめます。

抽出の手順

必要な道具

  • 円すい型のドリッパー(HARIO V60やカリタなど)
  • 新鮮なパカマラの豆(中~中浅煎りがおすすめ)
  • ペーパーフィルター
  • 湯温をコントロールできるポット

手順

  1. 豆を挽く
    中細挽き(グラニュー糖よりやや細かい程度)に設定。
  2. お湯の準備
    88~92℃の少しぬるめのお湯を用意。
  3. 蒸らし
    挽いたコーヒーをドリッパーにセットし、全体に少量のお湯を注いで30秒ほど蒸らします。
  4. 抽出
    ゆっくりと円を描くようにお湯を注ぎます(注ぐ量は2~3回に分ける)。
  5. 完成
    全体で3分程度で抽出を終える。

ポイント

お湯を注ぐとき、勢いよく注ぎすぎないようにし、抽出時間を守ることで、雑味を抑えつつ明るい風味を楽しめます。

おすすめ抽出方法2:フレンチプレス

French Press / madame_furie

特徴

フレンチプレスだとコーヒーオイルも一緒に抽出され、パカマラ特有のまろやかさやボディ感が引き出されます。

抽出の手順

必要な道具

  • フレンチプレス
  • パカマラの豆(中煎り~中深煎りがおすすめ)

手順

  1. 豆を挽く
    粗挽き(パン粉くらいの粒度)。
  2. お湯の準備
    90~94℃のお湯を用意。
  3. 抽出
    コーヒー粉をフレンチプレスに入れ、お湯を注ぎます。軽くスプーンでかき混ぜた後、4分間抽出。
  4. プレス&サーブ
    プランジャーをゆっくり押し下げて完成。

ポイント

長い抽出時間が特徴のため、パカマラの甘みやコクをじっくり楽しめます。

まとめ

Coffee Island’s El Salvador Pacamara coffee / bexwalton

「パカマラ種」は、その希少性、高品質、大粒な豆からなるビジュアル的インパクト、そして複雑で華やかな風味によって、多くのコーヒー好きから愛されているコーヒーマンです。。

特にエルサルバドル原産という背景もあり、この地域では誇り高く栽培されています。

一方で、生産には高度な管理技術が求められるため、大量生産には向いておらず、比較的高価なコーヒー豆として販売されることが多い品種です。

しかし、その価値は十分にあり、一杯ごとの体験を特別なものにしてくれるコーヒーなので、この記事で興味を持っていただけた方は、ぜひ試してみていただければと思います^ ^

茜珈琲(アカネコーヒー)
¥1,500 (2025/02/13 09:16時点 | Amazon調べ)

おすすめの記事

Amazon Time Sale

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。