コーヒーに関わる企業研究 「ブルーボトルコーヒー」
コーヒーは世界で取引されている商品で、コーヒーに関連する企業は世界中にある。コーヒーを抽出して提供する企業からコーヒー器具を開発する企業まで様々だ。
コーヒーについて研究していくうち、そんな企業たちが持つストーリーも非常におもしろいことに気が付いたので、皆さんにご紹介していこうと思う。
第3回目は、コーヒーサードウェーブの象徴といえばこのお店「ブルーボトルコーヒー」をご紹介。
ブルーボトルコーヒー
ブルーボトルコーヒーはアメリカのカリフォルニア州オークランドに本社を備えるコーヒーの生産から販売まで携わる企業。
意外と知らない人も多いのだが、ブルーボトルコーヒーはネスレ社のグループ企業。
2017年に株式の68%をネスレ社に買収されグループ企業の一つとなった。
さて、ブルーボトルコーヒーの僕のイメージは「青い瓶の看板のおしゃれなカフェ」。正直入りにくい。
ちなみに僕は東北生まれの田舎者なので、いまだに都内のおしゃれなカフェには気後れしてしまう。
そんなおしゃれなブルーボトルではあるが、やっぱり青い瓶のシンプルかつおしゃれな看板には魅力を感じてしまう。
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ブルーボトルのストーリー
なぜ「ブルーボトル」か
「ブルーボトル」の由来は中世のヨーロッパの史実から来ているよう。
1680年代後半、オーストリアのウィーンはトルコ軍の包囲を受けていた。
そんな状況でウィーン軍のフランツ・ゲオルグ・コルシツキーは決死の覚悟でポーランド軍に救援のメッセージを届けることに成功。
ポーランド軍とウィーン軍は内外から挟撃を行いトルコ軍を撃退、その戦利品の中に「コーヒー豆」があった。
コルシツキーはそのコーヒー豆を褒美としてもらい、ヨーロッパ初のコーヒーハウス「The Blue Bottle」を開業した。
ちなみに、コーヒーの種子がオランダの東インド会社によって持ち出されたのが1696年と1699年。
それまでコーヒーはイスラム世界で厳重に管理されていた。
コシルツキーはトルコ人とともに生活したこともあったため、コーヒー豆の価値に気がつくことができた。
現代のブルーボトルのストーリー
さて時を現代に戻し、今のブルーボトルコーヒーのストーリーを見てみよう。
2000年代前半、カリフォルニア州オークランド市で、フリーランスの音楽家でありコーヒーマニアでもあったジェームス・フリーマンは新鮮味が無くロースト具合が深すぎる一般的なコーヒーセレクションにうんざりし、新鮮で本来のコーヒーの味を求めている人々の為に自らコーヒー焙煎を始める決心をしました。小さな6ポンド(約2.7キロ)用の焙煎機を使い、彼は「焙煎したてのフレッシュなコーヒー豆だけをお客様に販売し、フレーバーが最も美味しいピーク期間に飲んでいただきたい。豆も最高品質で、最も美味しく責任をもって調達したものだけを提供する。」という歴史的な誓約を立てたのです。
2000年代前半といえば、アメリカ中でスターバックスなどのセカンドウェーブと言われるコーヒーショップが拡大を進めているとき。スターバックスやピーツコーヒーの焙煎は「美味しいコーヒー豆は深煎りにすることでその魅力が最大限に引き出される」というポリシーのもとにある。
フリーマンはそれらのコーヒーに「飽きた」と言い放っているのだ。
そのためか、スターバックスとブルーボトルはよく比較されているイメージがある。
歴史
- 2000年前半:カリフォルニア州オークランドにて創業
- 2010年:NYに初出店
- 2015年:日本へ初出店
- 2017年:ネスレ社に買収される
- 2019年:韓国へ初出店
現在東京に13店舗、京都と神戸併せて3店舗ある。
もっとたくさん出店しているイメージがあったが、思ったより少ない。
ドリンクメニュー
ブルーボトルコーヒーのドリンクは一般的なカフェと基本同じようだ。
コーヒーであればブレンドかシングルオリジン(単一地域の意味で、ある地域のコーヒー豆のみを使用している)、エスプレッソドリンクであればカフェラテ、カプチーノ、カフェモカなどがある。
唯一わからなかったメニューが「ジブラルタル」。
これはブルーボトルオリジナルの名称らしく、エスプレッソとホットミルクを1対1で混ぜたもの。一般的には「コルタード」と呼ばれるドリンク。
命名元はジブラルタルと呼ばれるグラスからきているそう。
まとめ
- ブルーボトルはアメリカの企業
- ブルーボトルの由来はヨーロッパの歴史からきている
- 2017年からネスレ社のグループ会社
- とにかくおしゃれ
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