コーヒー産業に迫る危機:専門家が警告する「恐ろしい」未来とは
コーヒー価格の異常な高騰
ニュージーランドのコーヒー業界から深刻な警告が発せられています。Flight Coffeeの取締役リチャード・コーニー氏は、業界が「非常に恐ろしい」状況に直面していると指摘。
同氏によれば、コーヒーの商品価格は1970年代後半以来の高水準に到達し、生豆の平均価格は、2020年の1キロあたり3.76ドルから、2024年1月には13.97ドルにまで急騰しています。
さらに、経済分析会社Infometricsの発表では、2024年12月時点でアラビカコーヒー価格は前年同期比63%増を記録。2019年末と比較すると2倍以上の価格となっていることが報告されています。
価格高騰の主な要因
コーヒー価格の急騰は、需要と供給の深刻なアンバランスが主因とされており、Infometricsの最高経営責任者オルセン氏によると、世界的なコーヒー需要は増加の一途をたどる一方、供給面では深刻な問題が発生しています。
これは、主要生産地での異常気象が大きな打撃となっていて、特にブラジルでの干ばつやベトナムでの悪天候により、収穫量が大幅に減少。これにより供給が不安定化し、価格の高騰を招いているとのことです。
カフェ・ロースター業界
業界関係者によれば、この価格高騰によりロースターは25%から35%の利益率減少に直面する可能性があり、コーニー氏は、ロースターがキロあたり5~6ドルのコスト増をカフェに転嫁せざるを得ない状況を指摘。
これを受け、レストラン協会のビドワ最高経営責任者は、多くのカフェが競争力維持のためにコスト上昇を可能な限り吸収しようとしているものの、最終的には価格改定が避けられない状況だと警告しています。
本記事は、”Things ‘about to get scary’ for coffee industry“(2025/1/30)の内容を参考に作成しています。
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