コーヒーに関わる企業研究 「デロンギ(De’Longhi)」
コーヒーは世界で取引されている商品で、コーヒーに関連する企業は世界中にある。コーヒーを抽出して提供する企業からコーヒー器具を開発する企業まで様々だ。
コーヒーについて研究していくうち、そんな企業たちが持つストーリーも非常におもしろいことに気が付いたので、皆さんにご紹介していこうと思う。
第5回目は、日本ではエスプレッソマシンやコーヒーメーカーでおなじみの「デロンギ(De’Longhi)」を紹介。
デロンギ(De’Longhi)
デロンギはイタリアのトレヴィーゾを本拠地とする電気機器製造会社。主にオイルヒーターやケトルなどの調理家電、そしてコーヒー機器の販売を手掛けている。
日本では全自動コーヒーメーカーやエスプレッソマシンが有名で、家電量販店のコーヒーマシンコーナーでこのデロンギの機器を見かけないことはない。
また「デロンギ」とはグループ名を指す場合もある。デロンギは成長する過程で他メーカーの買収などをしており、意外と知られていないが、オーディオ機器や調理用家電で有名なイギリスメーカー「Kenwood」、同じく調理用家電で有名なドイツメーカー「BRAUN」はデロンギグループのブランドになっている。
歴史
- 1902年:交換部品を作る小さな工場として創立
- 1950年:電子機器の製造を開始
- 1974年:デロンギ初のオイルヒーターを発売
- 1983年:バスルーム用のプラスチックヒーター発売
- 1985年:電子オーブン発売
- 1993年:デロンギ初の家庭用エスプレッソマシン発売
- 2001年:イタリア証券取引所に上場
- 2001年:電気式モカエキスプレスを発売
- 2004年:全自動コーヒーメーカーを発売
- 2007年:ネスプレッソと共同でネスプレッソマシンを開発、発売
- 2010年:グラインド機能付き全自動コーヒーメーカーを発売
- 2011年:ブランドテーマ「Better Everyday」を掲げる
元々はオイルヒーターなどの暖房器具を作っていた企業。その熱に関する技術と地元イタリアの需要との兼ね合いからエスプレッソや電気式モカエキスプレスの開発、生産に踏み出したのかもしれない。
製品の紹介
それでは、デロンギの製品を紹介していく。
余談だが、僕の自宅のコーヒーグラインダー、エスプレッソマシン、コーヒーメーカーはすべてデロンギの製品を使用している。機能がよいのはもちろんだが、何よりそれらのデザインが非常によくて気に入っている。
デロンギのデザイン哲学は「イタリアニティ」というらしい。イタリアの歴史的な建造物や遺産、イタリアに関わる巨匠たちの作品を緻密に分析し、現在のファッションと掛け合わせて製品のデザインに活かしているそう。
コーヒーメーカー
デロンギ製のコーヒーメーカー「ケーミックス」。
内部にステンレスフィルターが入っているのでペーパーフィルターなしでも抽出できるし、逆に後片付けの手間を考えてペーパーフィルターで抽出することもできる。
また機能面でも細部へのこだわりがあり、ハンドドリップに近い抽出方法でコーヒーアロマがしっかり楽しめるようになっていたり、抽出したコーヒーのしずくがたれにくくなっていたりしている。
エスプレッソマシン「デディカ」
こちらはエスプレッソマシンの「デディカ」。デロンギ製のエスプレッソマシンの最新型。
ボディは以前に比べかなり小さくなったが、抽出気圧などのパワーは増しているというから驚き。
ミルクスチーマーもついているので、ラテやカプチーノも作ることができる。
全自動エスプレッソマシン「マグニフィカ」
こちらは全自動タイプのエスプレッソマシン「マグニフィカ」。
ボタン1つでコーヒー豆を挽くところかエスプレッソの抽出、さらには洗浄までしてくれる優れもの。
もちろんこちらもミルクスチーマーがついている。
コーヒーグラインダー「デディカ」
こちらはデロンギ製のコーヒーグラインダー「デディカ」。僕の自宅で使用しているグラインダーがこちら。
挽いた豆の均一性を重視して作られた製品なだけあって、挽きムラがほとんどないため安定したコーヒーを抽出することができる。
また、エスプレッソ用の極細挽きにも対応している上、同じデロンギ製のエスプレッソマシンであればハンドルを直接セットすることも可能なので、エスプレッソマシンを持っている方にはおすすめのグラインダー。
まとめ
- デロンギはイタリアの電気機器製造会社
- オイルヒーターから始まり、様々な家庭用調理器具やコーヒー器具を販売
- 僕の家のコーヒー器具は概ねデロンギ製
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