電源不要でエスプレッソ級濃度。革命的抽出機「ColdPerk Café 2」が日本のカフェを変える!?

エスプレッソマシンの常識を覆す「ColdPerk Café 2」登場
2025年、ポートランドで開催されたSCA Expoで話題をさらった「ColdPerk Café 2」は、既存のコーヒー機器の常識を完全に覆しました。
最大の特徴は、電気も配管も、そして熱源すら一切不要という点です。
このマシンは「重力」のみを動力源として、Brix値12以上というエスプレッソと同等の濃度を持つ液体「ColdSpro™(コールドスプロ)」を抽出します。
通常、これほどの濃度を出すには9気圧のポンプとボイラーが必要ですが、ColdPerkは物理法則を巧みに利用し、静かに、しかし強力にコーヒーの核となるエッセンスを引き出すことに成功しました。
特許技術「DWIP」が生む、たった10分の奇跡
驚くべきは、その抽出スピードです。従来の水出しコーヒー(コールドブリュー)が完成までに一晩(8〜12時間)を要するのに対し、ColdPerkは独自の特許技術により、わずか8〜10分程度で抽出を完了させます。
これは、粉全体に均一に水を浸透させる特別なシャワーヘッド構造によるものです。
ランチタイムのピーク前や、在庫が切れそうなタイミングでも、わずか10分で濃厚な原液を補充できるスピード感は、忙しい店舗オペレーションにおいて劇的な効率化をもたらします。
日本の狭小カフェにこそ最適な「導入コスト革命」
日本の小規模なカフェやキッチンカーにとって、数百万円するエスプレッソマシンの導入は大きな経営リスクでした。
しかし、ColdPerk Café 2は約1,300ドル(約20万円前後)という、業務用機器としては破格の低コストで導入可能です。
さらに、電源も水道工事も不要な完全スタンドアローン型であるため、ポップアップストアや野外フェス、電源確保が難しいオフィスの一角など、場所を選ばずに「エスプレッソクオリティ」のドリンクを提供できます。
電力消費ゼロという点は、環境意識の高い顧客へのアピールポイントにもなるでしょう。
メニューの幅を広げる「ColdSpro」の活用法
このマシンで作られる「ColdSpro」は、単なる濃いアイスコーヒーではありません。
熱を加えないため酸化しにくく、豆本来のフルーティさや甘みが極めてクリアに表現されます。
ミルクで割った濃厚なアイスラテはもちろん、アイスクリームにかけるアフォガート、さらにはシェイカーを使ったエスプレッソマティーニのベースとしても最適です。
高価なマシンがなくても、アイデア次第でリッチなメニュー展開が可能になる——これは、これからのカフェ開業における新しいスタンダードになるかもしれません。
主に参照した記事:12 New Coffee Tools from the 2025 SCA Expo










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