コーヒー豆の種類 「アラビカ100%」の「アラビカ」って何だ?
皆さんはコーヒーの商品名に「アラビカ種100%」みたいな表示がついているのを見たことはあるだろうか。
「ない」という方はぜひググって欲しい。
楽天とかにはそんな表示のコーヒー豆ばかりだし、セブンカフェにもそんな表示があったはず。
この記事ではそんな「アラビカ」について書いていこうと思う。
皆さんが普段飲んでいるコーヒーはほぼ100%このアラビカ種のコーヒーなのだ。
コーヒー豆の種とは
コーヒー豆に限らず、生物には分類がある。
「界」「門」「網」「目」「科」「属」「種」とかいったやつ。
その中で、コーヒー豆が取れるコーヒーノキは、
「アカネ科ーサンタンカ亜科ーコーヒーノキ属」
に分類される。
「界」とか「門」とかは長くなるので省略。
みんなも興味ないだろうしね。
そして、そのコーヒーノキ属の下ににくる分類が「種」で、表題のアラビカはこの「種」にあたる。
正式名称はアラビカ種(Coffee arabica L)。
ちなみに、コーヒーノキ属には120以上の種があるが、コーヒーを採るために栽培されているのはこのアラビカ種もしくはロブスタ種(カネフォーラ種)と呼ばれる種の2種類だけでほとんど占めている。
も一つちなみに上の画像はコーヒーノキとは全く関係ない、あくまでイメージ図です。
アラビカ種について
それでは、この章でアラビカ種について紹介していく。
アラビカ種はコーヒーの代表的な種族で僕たちが飲むコーヒーのほとんどはこのアラビカ種と言ってしまっていいほど。
世界で飲まれているコーヒーの全生産量の約60%を占めるほどの超一大勢力だ。
その特徴はもう1つの種「ロブスタ種」に比べて、香りや味が洗練されて優れていると言われている。
ただし、栽培できる環境が限られている(気温が低めの高地のみ)上に、病害虫に弱いという欠点も持っている。
つまり、アラビカ種をざっくり言うと
「洗練されてて美味いが、かなりデリケート」
という種。
ちなみにロブスタ種はその逆みたいな特徴。
アラビカ種の代表的な品種
さて、そんなアラビカ種はさらに品種に細かく分けることができる。
この章ではそんなアラビカ種の中の代表的な品種を紹介していく。
ゲイシャ
コーヒーに少し詳しい方ならご存知「ゲイシャ」種。
「芸者」と勘違いしたのは僕だけではないはず。
2004年にパナマで行われたカッピング・コンテスト(コーヒー豆のミスコンみたいなもの)で堂々の1位を獲得し、一躍シンデレラになった種。
最大の特徴は「ゲイシャ・フレーバー」と呼ばれる独特の香り。
レモンやオレンジ、紅茶を感じさせるコーヒーとは思えない香りが魅力。
コナ
ハワイのお土産といえばマカデミアナッツかチョコレート、このコナ・コーヒーではないだろうか。
とハワイに行ったことのない僕は想像する。
気温が低めの高地でしかとれないアラビカ種にとっては、土地や風土の奇跡の重なり合いによってハワイで収穫できるコーヒー。
ハワイではとても有名なコーヒーだが、価格がけっこう高い。
人件費や土地面積の関係らしいよ。
ブルボン
アラビカ種の二大原品種の1つ。
お菓子を思い浮かべたのは僕だけではないはず。
イスラム世界で独占されていたコーヒーの木が世界に広がっていくとき、フランス人によってブルボン島に伝えられた1本の樹の子孫たち。
1717年のお話。(1715年とする説もある。)
上の写真はブルボン島(レユニオン島)の写真。
ティピカ
こちらもアラビカ種の二大原品種の1つ。
こちらは1723年にフランス人の将校ドリューさんがパリの植物園から持ち出した1本の樹の子孫たち。
コーヒーが世界に広まるとき、フランスは大きな役割を果たしたのだ。
上の写真はパリ植物園。
スマトラ
戦後にスマトラ島で発見されたティピカ系の品種。
「マンデリン」の本来の品種と言われている。
まとめ
- アラビカはコーヒーの種の名前
- アラビカの特徴は「美味しいがデリケート」
- アラビカはさらに細かく品種があり「ゲイシャ」「コナ」などがある
- フランス人はコーヒーを世界に広めた