アラビカ種とロブスタ種の違いを「成分」から見てみる|コーヒーの品種
皆さんこんにちは!
そして、サイトへのご訪問ありがとうございます^ ^
今回の記事は、
アラビカ種とロブスタ種の違いを成分で見る
ということで、コーヒーの代表的な品種「アラビカ種」と「ロブスタ種」の違いを生豆の成分を踏まえてお話していきます。
最近はほぼ「アラビカ種」のコーヒーしか目にすることはなくなってきましたが、コーヒーのちょっとした知識として「ロブスタ種」をご紹介していければと思います^ ^
アラビカ種とロブスタ種
それでは最初にコーヒーの品種「アラビカ種」と「ロブスタ種」について簡単にお話していきます。
既にご存じの方は読み飛ばしていただいてもOKです^ ^
コーヒー豆は「コーヒーノキ」という植物から収穫できる農作物で、コーヒーノキは現在125の品種が発見されています。
そんなたくさんの品種があるコーヒーノキですが、「コーヒー」として私たちが使用する品種は実はほぼ2つしかなく、その2つの品種が「アラビカ種」と「ロブスタ種」です。
現在、日本のカフェで取り扱っているコーヒー豆はほぼアラビカ種で、「唯一ストレートで飲める品種」と言われるくらい味と風味に優れた品種。
対してロブスタ種は、アラビカ種に比べ「香り」や「味」で大きく劣ると評価されていて、缶コーヒーやインスタントコーヒーとして飲まれています。
アラビカ種とロブスタ種の成分の違い
それでは本日のお題、アラビカ種とロブスタ種の違いをコーヒーの生豆の「成分」を踏まえてお話していこうと思います^ ^
まずはコーヒーの生豆に含まれる成分をざっくりと見ると、このような構成になっています。
さらに「アラビカ種」と「ロブスタ種」とで比較すると、それぞれに多い成分と少ない成分があって、
アラビカ種に比べてロブスタ種に多い成分
- カフェイン(2倍以上)
- クロロゲン酸
- タンパク質・アミノ酸
ロブスタ種に比べてアラビカ種に多い成分
- ショ糖
- 脂質
となっています。
それではこの成分の違いが、味や香りにどう影響してくるのでしょうか?
「味」の違い
一般的にロブスタ種はアラビカ種よりも「苦みが強い」と言われています。
これはロブスタ種に多い成分
- カフェイン
- クロロゲン酸
- タンパク質・アミノ酸
の3つ全てが「コーヒーの苦み」の元となる成分なためです。
逆にロブスタ種に少ない「ショ糖」は酸味のもととなる成分のため、ロブスタ種はアラビカ種に比べて「酸味が少なく苦みが強い」味わいとなります。
また、酸味はコーヒーに「柔らかさ」や「複雑さ」をもたらす成分でもあるので、残念ながらロブスタ種は「平坦」な印象が強くなってしまいます。
アラビカ種とロブスタ種の香りの違い
続いて「香り」ですが、ロブスタ種には「ロブ臭」と言われる煎った麦のような独特の香りがあり、このロブ臭もアラビカ種に比べてロブスタ種が避けられる原因の一つになっています。
この「ロブ臭」の原因も「ショ糖」の少なさが関係していて、
アラビカ種を焙煎
「ショ糖」と「タンパク質」が化学反応を起こし複雑なコーヒーの香りを生み出す
ロブスタ種を焙煎
「ショ糖」が少ないのでタンパク質が熱せられた「焦げ臭さ」が強く出る
となります。
この「焦げ臭い」香りに、クロロゲン酸が焙煎されて発生する「煙っぽさ」や「薬っぽい香り」が加わり、「ロブ臭」の原因となってしまいます。
ロブスタ種の品質も上がっている
アラビカ種に比べて残念ながら品質が劣るとされているロブスタ種ですが、耐病性が高く生産性も高いロブスタ種は世界の多くの地域でいまだに飲まれています。
エスプレッソの苦みを強く出すために少量をブレンドしたり、インドやインドネシアなどでロブスタ種の中のスペシャリティーコーヒーを選ぶコンテストも開かれていたりと、ロブスタ種の活躍の場もたくさんあります!
皆さんももしロブスタ種のコーヒー豆を見かけたら一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか^ ^