コーヒーと化学

コーヒーの成分を解析してみよう 〜コーヒーメラノイジン〜

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コーヒーは非常に複雑な味を持っている。
ひたすら苦いコーヒーや、酸味のあるコーヒー、さらにはフルーツや紅茶を感じるコーヒーまであるからとても不思議な飲み物だ。

そんなコーヒーにはいったいどんな成分が含まれるのか、不思議に思ったことはないだろうか?
「全然思わない」という声も聞こえてきそうだが、せっかく調べたのでちょっとだけでも見ていってください。

第3回の記事はコーヒーの黒い液体の正体「コーヒーメラノイジン」について。

メラノイジンについて


まずはメラノイジンについてなるべく簡単に説明。いきなりお肉が出てきてびっくりすると思うが、ちゃんと関係があるので安心して欲しい。

「メラノイジンとは還元糖とアミノ化合物を加熱したときなどに生み出される褐色物質のことである」
非常にわかりにくい。

簡単にいうと「お焦げ」のこと。
非常にわかりやすい。

肉や野菜などの食品を焼いて調理してできる「焦げ」、この焦げの正体が「メラノイジン」と呼ばれる褐色色素の混合物で、還元性の糖類がアミノ酸と反応して生み出される。
ちなみにこの反応のことを「メイラード反応」と呼ぶ。

メイラード反応が関係する身近な例はこんな感じ。

  • 肉を焼くと茶色くなる
  • 玉ねぎを炒めると茶色くなる
  • 黒ビールやチョコレートの色
  • 味噌、醤油の色
  • パンやごはんのお焦げ
  • コーヒー豆の焙煎

こうしてみるとかなり身近な科学であることがわかるだろう。
ちなみに、最近の研究では体内で起こるメイラード反応が老化を進行させることが明らかになっている。

詳しくはwikipedia先生に任せるが、今回は一番最後の例「コーヒー豆の焙煎」についてもう少し詳しくみていこう。

焙煎とメイラード反応


それでは、焙煎とメイラード反応の関係について。

コーヒーの生豆は「豆」なので、「アミノ酸」や「ショ糖」などの成分が含まれている。そう、前項で書いたメイラード反応の元となる成分だ。

そのため、焙煎によってコーヒー豆が加熱されるとメイラード反応が起こり、メラノイジンが作り出される。

生豆の時点ではほとんどなかったメラノイジンが焙煎していくとどんどん増えていく。メラノイジンが生み出されていく結果、焙煎していくにつれコーヒー豆はどんどん茶色く(褐色に)なっていくというわけだ。

ちなみに、コーヒーの焙煎によって生じる褐色色素は「コーヒーメラノイジン」とも呼ばれる。

メラノイジンがコーヒーに与える影響


それでは、そんな焙煎によって生み出されたメラノイジンはコーヒーにどのような影響を与えるのだろうか。

まずは「色」
抽出したコーヒーの茶色〜黒色はこのメラノイジンの褐色色素が大きく関係している。
浅煎りのコーヒー豆で淹れたコーヒーほど茶色に近く、深煎りのコーヒー豆で淹れたコーヒーほど黒いのはこのメラノイジンの総量の問題。

つづいて「香り」
メイラード反応は香り成分を生み出す。肉や魚を焼いたときの匂いやナッツを煎ったときの香ばしい匂いを考えてみるとわかりやすいかもしれない。

コーヒーにおいて、この香り成分は焙煎したときのコーヒー豆香ばしい匂いの一部になっている。もちろん抽出したコーヒーにもこの匂いの一部が引き継がれる。

そして「味」
メラノイジンは苦味があることが知られている。
前回の記事で書いたクロロゲン酸類と共に、このメラノイジンやカフェインといった無数の苦味成分がコーヒーの複雑でおいしい苦味を作り出している。

コーヒーの成分を解析してみよう 〜クロロゲン酸〜

参考文献

この記事を書くにあたってこちらの本を参考にさせていただいた。
とにかく面白い本なので、興味のある方はぜひ読んでみてもらえればと思う。
おすすめだよ。

コーヒーに関する本の感想 「コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか」

まとめ

  • コーヒー豆を焙煎するとメイラード反応が起こる
  • メイラード反応でできたメラノイジンはコーヒーの「香り」「色」「苦味」に影響する
  • コーヒーの複雑でおいしい苦味はメラノイジンをはじめとした無数の苦味成分のハーモニーの結果

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