コーヒーの成分を解析してみよう 「キナ酸」|コーヒーと化学
皆さんこんにちは!
そして、サイトへのご訪問ありがとうございます^ ^
皆さんは、コーヒーにはどんな成分が含まれているんだろう?と不思議に思ったことはありませんか。
コーヒーは苦みや酸味、コクや香りといった複雑な味わいを持っていて、コーヒーに含まれる成分も多種多様です。
この記事では、そんなコーヒーに含まれる成分の一つ「キナ酸」についてご紹介していきます!
キナ酸
コーヒーの複雑な酸味を構成する成分の1つ、それが「キナ酸」です。
このキナ酸は、南アメリカ原産のキナの木から発見された成分で、コーヒー以外にもクランベリーやグレープフルーツにも含まれています。
コーヒーの生豆には、もともとこのキナ産が含まれています。
コーヒーの焙煎とキナ酸
前述の通り、コーヒー豆にはもともとキナ酸が含まれていますが、コーヒー豆を焙煎することで、コーヒー豆に含まれる別の成分「クロロゲン酸」が分解され、キナ酸はさらに増えていきます。
その後、焙煎を続けると酸の熱分解が始まり、キナ酸を含めた酸類が減少し、コーヒーの酸味は減っていきます。
これが、深煎りのコーヒーより、浅煎り〜中煎りのコーヒーが酸味を持つことが多い理由の一つです。
温度変化とコーヒーの酸味の変化
温かいコーヒーが冷めていくにつれ、コーヒーの酸味をより感じやすくなるのにも、このキナ酸が少し関係しています。
詳細な説明は難しいので省きますが、ざっくり言うとコーヒーの温度変化とともにキナ酸の構造に変化が起き、人間が酸味を感じやすい構造になるためです。
コーヒーとジントニック?
ちなみに、キナ酸が発見されたキナの木は、キニーネという成分がとれることでも有名です。
キニーネといえば抗マラリア薬の原材料として有名で、そんなマラリア防止のために飲まれるようになったのが、キニーネ入りのドリンク「トニックウォーター」。
そんなトニックウォーターと言えば、やはりジントニック!
とは言え、コーヒーにはキニーネは含まれていないので、ジントニックとコーヒーはほぼ関係ありませんw
すみません、おまけ情報でしたw
キナ酸の効果
キナ酸の主な効果は「尿路感染症の予防」。
キナ酸は体内で馬尿酸という成分に変わり尿路中の細菌の付着や繁殖を防いでくれるので、尿道炎や膀胱炎などの尿路感染症の予防に効果を発揮します。
また、尿路結石もある程度防ぐ、という研究結果もあるそうです。
ただ、個人的にはそれらを予防したい場合、コーヒーよりクランベリージュースをおすすめします。
コーヒーは大好きですが、正直毎日飲み続けるのはきついのでw
ちなみにクランベリージュースを飲む場合は果汁50%以上の医療目的のジュースがおすすめらしいですよ^ ^
まとめ
今回の記事ではコーヒーに含まれる酸味成分の1つ、「キナ酸」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ただ、キナ酸はあくまでコーヒーの酸味成分の1つなので、単体で飲んでもコーヒーを連想するのは難しいそうです。
その他のコーヒーの成分も少しずつご紹介していければと思うので、よかったらぜひお付き合いいただければと思います^ ^