コーヒーの品種『パーカス種(Pacas)』について詳しく紹介|品種の特徴、味わい、そして魅力を解説
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エルサルバドル発祥の「パーカス種」は、その独特な味わいと栽培特性で注目を集める品種です。
本記事では、パーカス種の特徴や味わい、歴史、そしてその楽しみ方について詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください^ ^
パーカス種の特徴
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パーカス種は、エルサルバドルで発見されたブルボン種由来の自然突然変異品種で、そのユニークな特性から世界中のコーヒー生産者やコーヒー好きの方々に注目されています。
この品種は1949年にサンタアナ火山近くの農園で発見され、その発見者であるパーカス家にちなんで命名されました。
パーカス種の主な特徴
- 樹高が低い: パーカスはコンパクトな樹形を持ち、収穫作業が容易です。
- 葉が大きく高収量: 葉が大きく、枝間隔が狭いことで効率的に実をつけることが可能です。
- 耐環境性: 干ばつや強風にも強く、低地から高地まで幅広い環境に適応します。
- 高品質な豆: 小粒ながらも風味豊かで、精製方法や栽培環境によって多彩な味わいを引き出せます。
パーカス種は、栽培のしやすさと高品質な風味を兼ね備えており、特に中米地域で広く栽培されています。
パーカス種の歴史と背景
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誕生と固定化
パーカス種はブルボン種から自然に発生した突然変異として発見されました。
その後、エルサルバドルの農園主たちによって選抜・固定化され、現在では同国を代表する品種となっています。
交配品種への影響
この品種は、その後「パカマラ」という交配品種を生み出す基礎となりました。
パカマラはパーカスとマラゴジッペを掛け合わせたもので、大粒で複雑なフレーバーを持つことから、コーヒーとして非常に高い評価を受けています。
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栽培地と生産者
エルサルバドル国内では、多くの農園が標高1,200~1,800mの地域でパーカス種のコーヒーを栽培しています。
特に有名なのがサンタアナ地方に位置するサンホセ農園です。この農園では丁寧な管理と栄養補給によって、高品質な豆が生産されています。
また、グアテマラやホンジュラスなど中米諸国でも栽培されており、それぞれの土地ならではの個性的な風味が楽しむことができます。
パーカス種の味わい
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パーカス種の味わいは、その親であるブルボン種に似ていますが、より繊細で複雑な風味が特徴的です。
パーカス種の基本的なフレーバープロファイル
- 甘みと酸味のバランス:
和三盆やブラウンシュガーを思わせる優しい甘みと、柑橘系の爽やかな酸味が調和しています。 - フローラルな香り:
特に浅煎りでは、ジャスミンやフリージアといった花のような香りが際立ちます。 - 滑らかなボディ:
紅茶を思わせる軽やかな口当たりで、全体的にクリーンな後味が特徴です。 - ナッツやチョコレートの風味:
焙煎度合いによっては、ナッツやダークチョコレートのような深みのある風味も引き出されます。
精製方法による風味の違い
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パーカス種は、精製方法によって大きくその風味が変化します。
ウォッシュドプロセス(湿式処理)
ウォッシュドプロセスでは、豆本来のクリーンで明るい酸味が際立ちます。この方法で処理されたパーカス種は、柑橘系や青リンゴのような爽やかなフレーバーが特徴的です。
ハニープロセス(半湿式処理)
ハニープロセスでは、果肉を部分的に残したまま乾燥させるため、甘みとフルーティーさが強調されます。この方法で処理されたパーカス種は、蜂蜜や熟した果実を思わせるリッチな甘さと複雑な風味が感じられます。
ナチュラルプロセス(乾式処理)
ナチュラルプロセスではチェリー全体を乾燥させるため、より強い果実感とワインのような風味が引き出されます。プラムコンポートやキャラメルクリームといった濃厚で芳醇なフレーバーが楽しめることがあります。
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焙煎による味わいの変化
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パーカス種は、焙煎によっても風味を大きく変えます。
浅煎り
フローラルな香りと柑橘系の酸味が際立ちます。軽やかで透明感のあるコーヒーを楽しむことができます。
中煎り
甘みと酸味がバランスよく調和し、キャラメルやナッツ系の風味が加わります。多くの人に親しまれる飲みやすさがあります。
深煎り
チョコレートやダークキャラメルといった濃厚な風味が引き出されます。エスプレッソなどに適しており、ミルクとの相性も抜群です。
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まとめ
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パーカス種のコーヒーは、その歴史的背景や栽培特性、高品質な味わいから、世界中の多くのコーヒー好きの方々や生産者から注目されています。
その甘みと酸味の絶妙なバランス、滑らかな口当たりが、私たちに大きな感動を与えてくれるコーヒーなので、で興味を持っていただけた方は、ぜひお試しいただければと思います^ ^
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