コーヒーの品種『マラゴジッペ』とは?品種の特徴・味わい・抽出方法を詳しく解説

コーヒー愛好家の間で「エレファント・ビーンズ」として知られるマラゴジッペ種(Maragogipe)は、他の品種と一線を画す大粒の豆と独特な風味で注目されています。
本記事では、マラゴジッペ種の歴史、特徴、栽培環境、味わい、おすすめの焙煎方法や抽出方法について詳しく解説します。
マラゴジッペ種とは?

マラゴジッペ種は、アラビカコーヒーのティピカ(Typica)種から突然変異で生まれた品種です。1870年にブラジル・バイーア州マラゴジッペ地区で発見され、その地名が名前の由来となっています。
マラゴジッペ種の最大の特徴は、その非常に大きなサイズの豆です。「エレファント・ビーンズ(象豆)」とも呼ばれるこの大きさは、他の品種と比べて約2倍ほどのサイズを持ちます。
この品種は収量が少なく、病害虫(特にさび病)への耐性が非常に弱いめ、生産者にとっては栽培が難しく、市場では希少価値が高い品種として扱われています。
基本情報
- 分類:アラビカ種
- 由来:ティピカ種の突然変異
- 別名:エレファント・ビーンズ(象豆)
- 主な生産地:ブラジル、メキシコ、ニカラグア、グアテマラ、コロンビアなど
マラゴジッペの風味の特徴

マラゴジッペの味わいは、他の品種と比べて非常にユニークでで、その風味の特徴として以下が挙げられます。
風味の特徴
- 繊細で複雑なフレーバー:フローラルな香りやナッツ系のニュアンスが感じられ、全体として優雅な印象。
- 滑らかな口当たり:クリーミーでシルキーな触感が楽しめます。
- 控えめな酸味:穏やかで丸みのある酸味を持ち、深みのある甘みとバランスが取れています。
- クリーンな後味:後味に雑味がほとんどなく、軽やかでスッキリとした印象を残します。
その味わいは栽培地域や焙煎度によって変化しますが、全体的に「エレガント」かつ「繊細」という言葉がぴったりです^ ^
マラゴジッペの栽培環境と主な生産地

マラゴジッペ種は高地で栽培されることが多く、標高1,000m以上が適しています。
火山性土壌や寒暖差がある地域で育つことで、その風味がさらに引き立つため、特に中米(ニカラグアやグアテマラ)の高地産が高品質として知られています。
マラゴジッペの主な生産地
マラゴジッペはもともとブラジルで発見された品種ですが、現在では以下の国々で栽培されています。
- メキシコ:芳醇な甘みと穏やかな酸味が特徴。
- グアテマラ:フローラルな香りとフルーティーな味わいが楽しめます。
- ニカラグア:丸みのあるボディ感とクリーンな後味が特徴的。
- エルサルバドル:ナッツ系の香ばしさと甘みが強調されることが多いです。
これらの国々の標高の高い農園で栽培されることが多く、限られた量しか生産されないため、非常に希少な存在となっています。
歴史と背景
マラゴジッペ種は偶然生まれた突然変異種ですが、その品質の高さから注目されました。
現在では中南米を中心に栽培されていますが、生産性の低さゆえに多くの農園では他品種への切り替えが進んでいます。
それでもなお、この品種独特の風味を求めるコーヒー好きの方々によって、マラゴジッペ種のコーヒーへの需要は根強く残っています。
おすすめの抽出方法

マラゴジッペの繊細な風味を活かすためには、丁寧にコーヒーを抽出することがおすすめです。
ハンドドリップ
- 豆の挽き具合:中細挽き。
- 湯温:88~92℃程度。
- 蒸らし時間:30秒。
- ポイント:ゆっくりと時間をかけて抽出することで、繊細なフレーバーを引き出します。
フレンチプレス
- 豆の挽き具合:粗挽き。
- 抽出時間:4~5分。
- ポイント:コーヒーオイルをしっかり取り込むことで、マラゴジッペ特有の滑らかさが楽しめます。
サイフォン
サイフォンはマラゴジッペの豊かな香りとクリーンさを最大限に引き出すのに最適です。
見た目にも優雅な抽出方法で、特別な日の一杯におすすめです。
まとめ

マラゴジッペ種は、その希少性、大粒な見た目、そして独特な風味から、多くのコーヒー愛好家に愛されている品種です。
この記事で興味を持っていただけた方は、ぜひこの品種ならではの華やかさと奥深い味わいをぜひ一度体験してみてください^ ^


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